浪漫を求めて

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サー33

サー33

翌日

昨日、羅刹とセイン等三人が会談をした飲食店。

「……来たか……」

羅刹はぽつりと呟いた。店にいるのは羅刹と店の主人のみ。

現れたのは黒い鎧に黒い剣を携えた男が一人。約定通り他の者はここに来ないようだ。

セインは厳しい表情で店の門をくぐり、椅子には座らずに立ったまま椅子に座る羅刹を射抜くように見下ろす。

「答えを聞かせて貰おう」

羅刹は腕組みをしたまま、

「……条件は呑めない……徹底抗戦あるのみ……」

それだけを告げた。セインは表情を変えずに、

「攻撃の開始は今晩。一般人を犠牲にしたくはない。避難をすませておいてくれ」

そう告げて踵を返そうとすると、大きな爆発音が街中に響いた。

「?!」

二人の表情が一変する。

(……くそっ!まさか……!)

セインの脳裏に最悪のシナリオが浮かぶ。

「羅刹様っ!大変ですっ!軍が、軍が街に突撃してきますっ!」

一人の若者が店の入口で汗だくになりながら羅刹に報告した。

(しまった!騙されたっ!)

羅刹が状況をそう判断したその刹那、彼は椅子に立て掛けていた刀を取り、鉄ごしらえの鞘からセインの首を狙って素早く抜刀した。

セインはその一撃をしゃがみ込んでかわし、下方から居合の要領で椅子に座る羅刹の股を切りつけようとする。

ギィィィン!

鈍い金属音が響く。

羅刹は左手に握っていた鞘でセインの一撃を防いでいた。

それを見たセインは素早く後方に跳び退る。

羅刹もゆっくりと椅子から立ち上がり、テーブルに鞘を置く。

互いに剣を構えて、

「やはり軍は正面衝突を望んでいるのか?」

羅刹が言葉を発した。

セインは眉を寄せながら、

「……知っていたのか……」

羅刹に問い掛ける。