幸せ
「俺さ、今すごく幸せだよ。普通にあ〜でもね〜、こ〜でもね〜って授業受けて、クラスの連中とだべって駄弁って。大竹と馬鹿やって」
そして、
「先輩がいてくてれて、本当に俺は幸せだよ」
欲しいものは、全てここにある。
夕日で赤く染まった空を見ているから葵の表情はわからない。
でも、
「私も幸せですよ、深山君」
口調から微笑んでいるであろう事はわかっている。
心眼は封印できたが、封印が再度破れない保証はどこにもない。
今回のような事件が再び起こらないとも限らない。
自分にも、彼女にも、何が起こるか、誰も知る事は出来ない。
でも、だからこそ。